お正月の歌の定番!「年の初めの~」から始まる歌の題名は?歌詞の意味は?
「年の初めの~」から始まるお正月の定番曲。
みなさん全て歌えますか?
最初のさわりの部分しか知らない人が多いのではないでしょうか?
テレビはイントロで流れることが多いイメージです。
そして意味も気になりますよね?
今回はこのお正月の定番曲についてまとめました。
曲名は「一月一日」だった!
お正月に流れるこの歌ですが、曲名を知っていますか?
実はこれ「一月一日」という曲名なんです。
しかも読み方は「いちげついちじつ」なんです。
「いちがつついたち」ではありません!
この歌は、1893年(明治26年)に文部省より発表されました。
結構古い歌なんですね~!
作詞は島根県の有名な出雲大社の宮司をしていた、
千家尊福(せんげたかとみ)さんという方です。
政治家もしており、埼玉県知事や東京都知事になったこともあるそうですよ!
東京鉄道株式会社の社長さんもしていたこともあるようで、
なかなかアクティブな方だったようですね。
そして、千家さんが宮司をしていた出雲大社には「一月一日」の碑というものがあります。
一番と二番の歌詞が書かれています。
出雲大社神楽殿の東側にあるので、
島根県に旅行に行く時にはぜひチェックしてみてくださいね!
ちなみに作曲したのは、上真行(うえさねみち)さんという方です。
千家さんもそうですが、昔の人は名前の字が難しいですね!
上真行さんは、明治から昭和にかけて活躍された雅楽師です。
そのほかにも日本で初めてのチェロ奏者・漢詩人など色々な一面を持っている方でした。
大正6年に宮内省楽部楽長を就任しました。
宮内省楽部楽長というのは簡単にいうと、
宮内庁で雅楽を演奏している人の中でもトップの人と考えてもらえばいいかと思います。
雅楽は今では重要無形文化財ですからね~!
とてもすごい人だったようですね。
一月一日の歌詞と意味
歌おうとしても「年の初めの・・・。」のところでつまってしまう人が多いのではないでしょうか?
私もこの先が歌えません。
歌詞だけではなく、メロディーさえも危うい感じです。
ここでは、歌詞と意味を紹介していきます。
歌詞
~一番~
年の初めの 例(ためし)とて
終(おわり) なき世の めでたさを
松竹(まつたけ)たてて 門ごとに
祝(いお)う 今日こそ 楽しけれ
~二番~
初日のひかり さしいでて
四方(よも)に 輝く 今朝のそら
君がみかげに 比(たぐ)えつつ
仰ぎ見るこそ 尊(とう)とけれ
意味
~一番~
一年の初めの恒例行事
終わりなき御代(みだい)のめでたさを
家々に門松を飾り
みんなで祝う正月は実に楽しい
~二番~
初日の出の光が
四方に輝く正月の空を
天皇陛下のお姿になぞらえて
仰ぎ見ることは尊きことだ
実は二番の歌詞は、変更後のものなんです。
上の歌詞は明治から大正に変わった後に変更されたものになります。
明治時代の歌詞は、
~二番~
初日のひかり あきらけく
治まる御代の 今朝の空
君がみかげに たぐえつつ
仰ぎ見るこそ尊けれ
なんです。
あきらけくと治まるが明治を表しているものだったんですね。
歌詞の意味を見ていくと、一番は「あ~正月って感じだなぁ。」となりますね。
ですが、二番は「あぁ、昔って感じだな。」と思いました。
昭和時代の小学生は一月一日に登校していた!
一月一日といえば、現代では正月休み真っただ中ですよね!
大人も子供も浮かれモードで、遊びまくっている時期です。
ですが、昭和時代の小学生は学校に登校していたんですよ!
これはビックリですよね~!
学校に行って何をしていたかというと、儀式をしていたんです。
一月一日は四方節といわれる祝日でした。
家の門柱に国旗を掲げて、小学校へ登校して儀式をします。
たまに今でも祝日になると、玄関に日本国旗を掲げている家がありますよね。
お年寄りのいる家によく見られる光景かなと思います。
儀式では、天皇陛下と皇后陛下の写真を掲げて最敬礼をしたり、
「君が代」や「一月一日」といった儀礼唱歌とよばれる歌を歌います。
儀式が終わったら、先生から子供たちに紅白のお菓子が配られて、下校するというのが流れだったようです。
そして儀式ですので、子供たちはきちんとした服装で参加していたようですよ。
お菓子をもらえるのは嬉しいかもしれませんが、
祝日なのに登校するというのは、今の子供たちには受け入れられないかもしれないですね。
ちなみに一月一日以外にも、昭和天皇の誕生日や明治天皇の誕生日に儀式が行われていたようです。
まとめ
今回は「年の初めの」で始まる「一月一日」という歌についてまとめました。
今では歌われることの少ない歌ですが、全部の歌詞や意味がわかると「そうなんだ~!」となりますね。
正月のかくし芸大会という番組で使われていた歌なので、聞き馴染みはあるかもしれません!
せっかくの機会ですので、昔の歌に触れてみてくださいね。
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