「新盆」の読み方や時期が地方で違うって本当?どんな準備が必要?
故人が亡くなって、初めて迎えるお盆のことを「新盆」といいます。
古来から続く日本独自の夏の行事ですよね。
ところでこの「新盆」、あなたはなんと読みますか?
また、お盆の時期って、いつなのか答えられますか?
実は、「新盆」の読み方や時期は、地方によってばらつきが見られます。
わたしは地方によって違いがあることを知らず、社会人になってから、
恥ずかしい思いをしてしまいました・・・。
故人にも、また故人のご家族にも失礼だったなぁと、
いま振り返っても申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
今回は、一般常識として知っておきたい、地域別の新盆の読み方や時期、
またどんな準備をすればよいのかをまとめてみました。
ぜひ参考にしてください!
「新盆」、なんと読む?
「新盆」は日本各地で見られる風習ですが、その読み方は大別して3つです。
地域ごとに「にいぼん」、「あらぼん」、「しんぼん」と読みます。
一番多数派は、「にいぼん」です。
この読み方は、主に関西以東で広く使われているようです。
「あらぼん」は、主に北関東地方で用いられているようです。
「しんぼん」は、千葉県や長野県で使われているようです。
新盆のことを「初盆」と呼ぶ地方もあります。
これは、「はつぼん」、「ういぼん」と読みます。
多数派は「はつぼん」です。
主に西日本で、「初盆」が使用されており、一説によると、
日本で一番普及している呼称なのだとか。
新盆の読み方だけで、その方の出身地がおおよそ推測できるということですね。
ちなみにわたしは「しんぼん」が正しいと思い込んでいました。
読み方の中では少数派に属していたということですね。
新盆の時期は?
新盆は、故人が亡くなった後、初めて迎えるお盆のことです。
もう少し詳しく説明すると、新盆は亡くなってから四十九日の忌明け後、
初めて到来するお盆を指します。
四十九日を過ぎる前にお盆がくる場合は、翌年のお盆が新盆になります。
お盆は、地域によって毎年7月のところと、8月のところがあります。
もともと旧暦で行事を行っていたころの名残で、地域によって差異があるようです。
各地のお盆の時期をまとめると、次のとおりです。
・7月13~15日
東京都、南関東(主に都市部)、静岡の一部など
・8月20日前後
沖縄・奄美地方
・8月13~15日
南関東、西日本全般、北関東以北(日本のほとんどの地域)
・その他(8月1日など)
結婚してまったく別の地域に嫁いだとか、
住んでいる場所と代々のお墓が違うといった場合は、
その土地のお盆の時期を調べておいたほうがいいかもしれません。
自分の常識だけでは恥をかいてしまう場合もありますよ。
新盆の準備は?
さて、次は新盆の準備についてみていきましょう。
新盆に準備する代表的なものは、次の3つです。
・盆棚(ぼんだな)
・精霊馬、精霊牛
・提灯
1つずつ簡単に説明していきます。
まず、盆棚ですが、これは精霊棚(しょうりょうだな)とも呼ばれています。
ご先祖様の霊をお迎えするために仏壇の前に設置します。
新盆の際に使用するものは、通常のお盆の時のものとは違う新しいものを
用意することが多いようですが、その設置の手順等は、
地域や宗派によって異なりますので、新盆を迎える立場になった場合には、
よく確認してみることをおすすめします。
次に精霊馬と精霊牛です。これはナスやキュウリに足を付けて作ります。
最近は市販のものもみかけるので、
店頭で見たことのある方も多いのではないでしょうか。
故人の魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、
精霊馬・精霊牛を作るようになったと言われています。
最後に提灯。通常のお盆と違い、新盆の際には白提灯を飾ります。
しかし、これも地域によって白提灯ではなく、
派手な提灯を飾るというところもありますので、
用意する際には事前に確認したほうがよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?故人にとっての初めての「新盆」。
その読み方も時期も準備も、地域によってさまざまです。
読み方は「にいぼん」「あらぼん」「しんぼん」。時期は8月中旬が主流。
準備するものは、盆棚・精霊馬(牛)・提灯。
とりあえずこれだけ押さえておけば、あとは地域ごとの差異を確認するだけで
十分対応可能かと思います。一般常識としてはばっちりです!
日本各地の新盆の読みや風習について差があることを知ることで、日本人の先祖を大切にする気持ちが今後もずっと続いていくといいなぁと思います。
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