知ってますか?おはぎの秘密、半殺しと皆殺しの本当の意味
突然ですが、皆さんはおはぎの”半殺し 皆殺し“って
聞いた事がありますか??
私は最初、この言葉のイメージからどんな恐ろしいものなのか…
とゾッとした程、全く馴染みの無い言葉でした。
でも、実際は怖い意味合いは全くない”おはぎ”に関する
言い回しだったんですね。
私は出産してから味覚が変わり、
それまであまり好まなかった和菓子がとても好きになりました。
とくにおはぎについては、
最近偶然にも近所に新しく出来た手作りおはぎの専門店に足しげく通い、
常連になりつつある程です。
これを機に和菓子についてもっと詳しく調べれば奥が深くて面白そう!
という想いから主人がとても食べ物に詳しい人なので、
今回はそんな主人の話を聞きながらおはぎの”半殺し 皆殺し” について
お話ししていきたいと思います!
おはぎの半殺し、皆殺しとは一体何なのか?
それは地域によって使い方が異なるようなんです!
徳島、群馬の一部 → おはぎ自体のことを”半殺し”と呼ぶ方がいる
お米の粒がまだ残っているもの → 半殺し
お米の粒が残らずなめらかなもの → 皆殺し、全殺し、本殺し
つぶあんのおはぎ → 半殺し
こしあんのおはぎ → 皆殺し、本殺し
というようです。
もち米の状態をいうのか、あんこの状態をいうのかは
地域によって定義が異なるようです。
不思議ですが、これにも和菓子ならではの
歴史やそれぞれの地域の文化が垣間見れて興味深いですよね。
”半殺し皆殺し”と文字に起こして改めてみて見ると、本当に恐ろしいのですが…
これも全て美味しいおはぎの話なんですよね。でもやっぱり怖い。
そもそも、おはぎは秋のお彼岸のお供え物の定番ですよね。
好き嫌いも分かれやすい和菓子なので、おはぎ自体に馴染みのない方も
多いかもしれませんね。
でも、意外なおはぎの歴史に触れると
ちょっことしたネタ話に使える時がくるかもしれませんよ。
民話や落語でも使われるおはぎの半殺しと皆殺し
様々な言い伝えがあるようですが特に東北地方の地域で、
よく”半殺しと皆殺し”についての民話が語られているようなんです。
大まかな内容は
旅をしていた主人公が地元から離れた地で、寝床に入る準備をしていると、
その日泊めてもらっている家主が「明日は半殺しにしようか」
と話しているのが聞こえてしまった。
自分が半殺しにされるのではないかと怯えながら朝を迎えると、
翌朝とても美味しいおはぎをごちそうしてもらった
という話のようです。
落語の中にも”半殺し 皆殺し”というお話があるようで、
特にお彼岸の季節になると今でも聞けるチャンスがあるかもしれないようです。
確かに、民話になっている内容がテンポの良い落語になると
なんだか面白そうですよね。
私の主人も、この”半殺し 皆殺し”を知ったのは、
小説の中に出てきたからだと言っていました。
確かに、普段の生活の会話の中には
なかなか出てこない言葉と言い回しですよね。
だからこそ、何かのタイミングでこの言葉と出会えたのは
ラッキーなのではないか!?とも思います。
日本の各地域にまつわる言い伝えやそれに関連する物の歴史やお話は、
本当に奥が深く追求するととても面白い物が多いですよね。
おはぎにまつわる、半殺し皆殺し以外のおまけの話
「ぼたもち」と「おはぎ」の違いについてです。
この二つの違いの説明って出来ますか?
出来そうで出来ない方も多いのではないでしょうか。
それは…物は同じ!なんです。
「ぼたもち」は春のお彼岸
「おはぎ」は秋のお彼岸
の呼び方なんですよね。
由来としては、牡丹の花に見立てた「ぼたもち」と
萩の花を連想させる「おはぎ」ということのようです。
私も、最近まで詳しくは知りませんでした。
なんとなく生活する中で、その季節になればスーパーに並ぶ
おはぎやぼた餅を見ては「今年ももうこんな季節か〜」と一瞬感じる程度。
そんな中、アメリカ人の同僚にふとした疑問を投げかけられたのが
「おはぎ」と「ぼたもち」の違いを考えるきっかけとなったんです。
日本でずっと生活していると当たり前になっていることが多すぎて、
実際は日本のことについてあまり知らないな…
と思い知らされた瞬間でもありました。
せっかく日本人に生まれ育ったのであれば、
自国の文化にもっと興味を向けられたらな、と思いますね。
でも、文化や歴史というと堅苦しく難しいイメージではないでしょうか。
だからこそ、こういう食べ物などの身近なものの歴史や言い伝えから
興味を持ってみるのも良いかもしれませんよね。
おはぎの作り方が日本語と英語で説明されている動画です!
まとめ
- 半殺し 皆殺し の定義は地域によって様々
- 粒を残す物→半殺し 粒のないなめらかな物→皆殺し
- 半殺し 皆殺しを題材にした民話や落語もある
- 「おはぎ」と「ぼたもち」は季節によって呼び方が違うだけ!
- 食べ物からも日本の文化や歴史に興味を持とう
一見恐ろしい事なのかと思わずにはいられない”半殺しと皆殺し”ですが、
実はとても奥が深く、日本独特の文化や日本語の言い回し特有の面白さに
改めて気付くことが出来ますよね。
是非今度おはぎやぼたもちを食べる機会があれば、
そんな話をしながら美味しく召し上がってくださいね!
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